先日の大掃除の際、師は、銀座書斎専用トイレの再構築作業を行いました。既に、弟子たちは自分の目で見ていることですが、このたび、師は、銀座書斎専用トイレの中に、『ミニ美術館』をつくりました。
平凡人であれば、このことについて、「トイレの中にミニ美術館をつくったことにより、清掃がしにくくなったのでは・・・」と捉えるでしょう。しかし、実際は、「さらに楽しく清掃ができるようになった」のです。
清掃活動を行うとき、心のステージが高い弟子、清掃することについての本当の意味・意義を認識・理解している弟子に於いては、今後、トイレの清掃活動が「さらに楽しい時間的空間」となるでしょう。
トイレに設置してある絵は、自分が好きなように動かしてください。これまでは、清掃の際、「絵を触ってはいけないのではないか」と捉える弟子もいましたが、今後は、自分の判断で、自由に動かしてください。
「トイレ内の『清掃』と『絵』の関係性」に於いて、一つだけはっきりしていることがあります。その一つとは、「絵を動かさない限り、納得のいく清掃ができない」ということです。
絵を動かして清掃し、再度、絵を設置するときは、今現在に於ける自分自身の美意識をフル活用し、出し得る相当なるエネルギーを投入し、”繊細”・”詳細”に、絵を設置してください。センチではなく、「ミリ単位」の美意識の下、たっぷりと時間をかけて、（1）「ミニ美術館の維持」、そして、（2）「ミニ美術館の質の向上」に向けて、賦与された一秒一秒を使ってください。
繊細・詳細にミニ美術館を維持・発展させる活動は、少しずつ「日々の学習の『質』(quality)」を改善・向上させ、同時に、「自分の仕事の『質』」、「日常生活の『質』」を大きく改善・向上させていきます。
英語道弟子課程弟子にとって、銀座書斎専用トイレは、もう一つの「稽古場」、即ち、「美意識稽古場」としての役割を果たしてくれます。